かっこいいホテリエをめざして
2011年10月31日、大好きなリッツカールトンを卒業しました。
いつの日かホテルで働く事を夢みてトラジャルに入学してから早12年。自分がこんな舞台で働くなんて想像もしていませんでした。
トラジャル1年生の研修旅行が私にとって初めての海外旅行でした。行き先はなんとシンガポール!
そして運命的にもこのザ・リッツ・カールトン ミレニア シンガポールのホテル見学へ先生と一緒に来ていたのでした。今でも覚えています、そのときに案内してくださった日本人女性スタッフの輝き、かっこよさ。「私もいつかあんな素敵な、かっこいいホテリエになれたらいいなぁ。」まさか数年後に自分がここで本当に働く事になるとも予期せず、漠然と夢見ていました。
トラジャル2年生の留学から戻り、さらに海外就職への夢が明確になりました。私の場合は卒業後すぐに海外に就職するのではなく、一度日本で修行をしてからに海外に挑戦することにしました。今となっては、その選択にしてよかったと思っています。おかげで日本の最高レベルのサービスを勉強することができましたし、日本とシンガポールで共通のお客様の対応ができたり、遠く離れていても同じホテル業界に頼れる人がいることがとても心強かったです。
海外のホテルで働くという事は、おおげさに言うと日本を背負っている感覚です。日本人以外のスタッフ、ゲストからは日本のことは何でも知っているかのようにいろいろ聞かれますし、日本人ゲストからは日本と同じレベルのサービスを求められます。
また日本人スタッフがいることで、ホテル全体のサービスのレベルについても「シンガポールだからこれはしかたない。」ということは許されません。そんな環境の中、日本人ゲストリレーションズのマネージャーとして毎日接客、スタッフをトレーニングしていました。
私が目指した「かっこいいホテリエ」。あの頃は外からの見た目でしか判断できませんでした。
今ではこう言えます。かっこいいホテリエが創り出す最高のサービス、心地よい空間は、妥協することない強い信念、熱い思い(passion)、チームワークそしてお客様を本当にハッピーにしたいという心があってこそ本物に近づくと思います。
そして本物のかっこいいホテリエは裏の努力を見せず、優雅に振る舞っているのです。そして外からはシンプルにかっこよく見えるのです。万人に対して完璧なサービスはありません。
以前喜んでもらったサービスが次のゲストにも喜んでもらえるかどうかは分からないからです。
毎回、それぞれのゲストに合ったサービスを考える事。このゲストにはどんなサービスをしようと考えることが楽しいのです。
サービスには答えもないし、何が正解かもないのです。ただゲストをハッピーにすること。これだけです。
約10年間のホテリエ生活を振り返ると私は沢山の良い仲間、上司、ゲストに囲まれ、本当に幸せなホテリエでした。お金では買えない経験ってよく言いますが、私は人が買いたくても買えないものを沢山経験することができました。それは「人との出会い」です。その出会いが私の財産です。今までお世話になった方々には心から感謝の気持ちでいっぱいです。
最後に、私に揺るぎない力をくれた言葉をこれからホテルで働く事を目指す学生の皆さん、現在奮闘中のホテルマン、ホテリエの皆さんへ贈ります!
" To believe in yourself and to follow your dreams, to have goals in life and a drive to succeed, and to surround yourself with the things and people that make you happy - this is success" -Sasha Azevedo, American Actress
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